研究の目的
前回の研究では、審判の判断をIoT技術によって手助けしながら、スポーツ鬼ごっこがより楽しくなるように、ハント判定システムを開発しました。
これは、現状の宝に小型の振動センサーを取り付けて、ハント時の振動を感知して、Bluetooth無線でスマートフォンに電波を飛ばし、どちらのハントが早かったかを音声で判定する仕組みです。
- それぞれの宝の中に、小型の振動センサーをつけて、ハント時の振動を感知して、無線でスマートフォンに電波を飛ばし、どちらのハントが早かったかを判定するシステム。
- MESHのMoveタグ(重さ13g、Bluetooth通信)を振動センサーとして使用し、MESHプログラムで動作し、スマートフォン側で電波を受信した時に、それぞれ異なる音声を出すようにすることで、審判、選手、観客みんながハントのタイミングを知ることができる。
しかし、審判の目視により行われているハントの判断において、ハント直前のタッチ判定に迷う場面も多く、音声だけでは十分とは言えません。そこで、今回の研究では、小型のVTX(ビデオ送信機)を活用して、映像をリアルタイムに確認できるシステムの有効性について検討することにしました。
研究内容
小型のカメラ一体型のVTX(ビデオ送信機:重さ約3.4g、FM電波5.8GHz※1)を使用して、映像受信機でリアルタイムに確認できるシステムを試作しました。
次に、小型カメラをTサークル内に固定設置した場合(ケース1)と、マイクロドローン(※2)に搭載してコート上空から撮影した場合(ケース2)の2ケースについて、スポーツ鬼ごっこの練習で使用して比較検証を行いました。
研究結果
小型カメラの設置場所の違いによる検証結果を比較整理しました。
まとめ
小型のVTX(ビデオ送信機)を活用したリアルタイム映像配信システムの有効性について確認できました。
まず、Tサークル内に固定する場合は、見える範囲が限られてしまうため、カメラの設置場所に工夫が必要となりますが、振動センサーによる音声と組み合わせによって、精度の高いハント判定システムとなり、審判の判断を助けることに繋がります。
次に、ドローンによる上空からの試合中の映像は、審判の判定に使うことよりも、ベンチにいるコーチがリアルタイムにアドバイスに使うことや観客が迫力ある映像を一緒に楽しむことの方が向いていることが分かりました。
今後も、スポーツ鬼ごっこをもっと楽しむために、これからの新しいツールとしての可能性を研究していこうと思います。
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